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【レポート】 話題の3次元デスクトップ環境、Looking Glass

以前に地方版で紹介した サンマイクロシステムズ社で日本人のプログラマが中心となって開発を進めている三次元デスクトップ環境「 Looking Glass 」の実物のデモンストレーションを見せてもらってきました。 地方版で何度か取り上げている間に個人的にも興味が出てきたので、開発者の川原さんにお願いし、お忙しいなかお昼休みにお邪魔して実際に動く様子を見せてもらうことができました。

実際にラップトップPCにインストールされたLinux上で動いているところを見て最初に思ったのは 「これは見ないと分からない」 ということです。 パソコン画面という2次元空間で擬似的に3次元のインターフェイスが動いている様子を文字で表現するというのは、私の文才でははっきり言って無理。 と、最初にさじを投げてしまっては、お忙しいなか時間を割いて見せてくださった川原さんに申し訳がたたないので、なんとか説明してみましょう。

まず、デスクトップの背景がいきなり3次元です。 これはデモバージョンでは実のところは三次元の背景を実際に描画しているわけではなく、手前と後方の2枚の画像を使って擬似的に3次元っぽい表示をしているということなのですが、マウスを画面右へ動かすと、背景の風景もそれに合わせて視点が動きます。 おかげで画面上でマウスをグルグル動かしているとブランコに乗っているような感覚で頭がクラクラしてきます。  さらに前方だけではなく360°の画像を用意しておいて、バーチャルデスクトップという機能と組み合わせれば、見る方向を変えることで作業画面(デスクトップ)の切り替えがでます。 例えば、このウインドウは後ろにおいておいて、この書類は左、このアプリケーションは右で実行しつつ、今は目の前のブラウザを見るといった実際の作業環境に近い間隔で作業が可能となります。 Windowsでは普通、背景の画像はタダの目の肥やしに過ぎず、常にウィンドウを沢山開いている編集長などはめったにお目にかかることも無いのですが、Looking Glass の環境では背景画像の3次元、全方向表示がユーザに直感的に3次元インターフェイスを使いやすいものとしているわけです。

これまでコンピュータのユーザインタフェイスに3次元を取り入れる試みは多くの人が挑戦しましたが、専門家の間では使いやすい3次元インタフェイスは不可能という結論となっていたそうです。 たしかに近未来の映画などでは3次元っぽいコンピュータが登場しますが、どれも実際にはピンとこないものが多いですね。 しかし、今回見せてもらった Looking Glass はクールなお遊びツールの粋を越え、実際に直感的に操作が分かりやすいものとなっていました。 ウインドウをひっくり返して裏にメモを書き込んだり、邪魔なウインドウを画面の端に立てかけておいたり、どれも日常生活のなかから実際の動きに直感的に結び付けやすいものとなっています。 とはいっても、遊び心の部分も忘れず、ウインドウをクローズすると、紙をほおリ投げるようにくるくる回転しながら画面から消えてなくなったり、各ウインドウの縮小版アイコンが3次元で画面下部に表示され、ウインドウの中身が更新されると、ちゃんと縮小版の方でも絵が動いていたりします。

今までのパソコン画面がデスクの表面を擬似的にモニタ上に再現したものとするなら、Looking Glassは本立てや壁にかかったクリップボード、引き出しなどの立体的なデスクとその周りの仕事環境を再現したと言えるのではないしょうか。

コイツはちょっと感動的に衝撃的でした。 SUN のエグゼクティヴ達がプレゼンテーションで使いたがるのも良く分かります。 だってカッコイイし分かりやすいもん。 でも、見た目がカッコイイだけなら、すぐ飽きてしまうしそんなためにCPUのパワーやメモリを使うのは勿体無いという人も多いでしょう(ちなみにLooking GlassのCPU使用率は極めて低いそうです)、しかしコイツは実用的で便利なので、あっと言う間に広まりそうな予感がします。 SUN ではもう少しブラッシュアップを行った後、開発環境のキットとして無償で公開する予定だそうです。 オープンソースの動きに乗り、多くのサポーターによってどんどん洗練され使いやすくなって行くことでしょう。

開発者の川原さんに 「SUN のような大きな会社でCEOがキーノートスピーチなどで自分が作ったプログラムを紹介してくれるというのはどんな気分ですか?」 と聞いたところ、「嬉しいですね。 こんな事が可能なのは SUN のある意味自由な社風のおかげかもしれません。 他のお堅い会社ではこうはいかなかったでしょうね」 と答えてくれました。 川原さんは SUN の社風と Java の可能性にほれ込み SUN で働くことを決意して応募、現地で採用されたそうです。

今回はお忙しいなか、編集長の勝手な興味のためにお時間を割いていただき、ハイテク音痴な編集長にも分かりやすく説明してくださった開発者の川原さんに、この場をおかりして御礼申し上げます。 今後もお仕事頑張って下さい。

↓おー! 地方版がナナメのスケスケに↓


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Last Update : 2004/03/11